★ 癇癪持ち(疳の虫) & 夜泣きの治療  ★
>名前 =O村
>性別 = 女性
>age =29to39
>メッセージ =
> 初めまして。私には2才4ヶ月になる息子がいるのですが、余りにひどい癇癪を起こすために困っています。宇津救命丸などの薬も試してみたのですが、やはり食べ物に混ぜても味がわかるらしく飲んですらくれません。針治療で疳の虫に効果があると聞いたことがあるのですが、2才の子供でも針治療が受けられるのでしょうか?そして、大体どれくらいの期間継続して治療を受けた方がいいのでしょうか? 来年には幼稚園にも入園するので、改善したいと思いご質問しました。


O村様へ
昔から(特に関西では)、赤ちゃんの「夜泣き」や「疳の虫」(かんのむし=直ぐに癇癪を起こしてむずがる子)の治療は「小児ばり」(しょうにばり)とか単に「虫ばり」と呼んで鍼治療がごく普通に行われていたのです。
もっとも「鍼治療」と言っても「鍼を身体に刺す」のではなく「ツボ」の上を金具で「こすったり」、「トントンと弾く」だけで無痛です。むしろ「こそばゆく」てはしゃぐ子がいるほどです。

確かに四、五十年前までは「乳飲み子」を抱いた若いお母さんが赤ちゃんをあやしながら座っているのが、鍼灸院のよくある待合室風景であったのですが、そう云えばいつの間にか私の治療院にもたまにしか赤ちゃんは夜泣き治療に来なくなりました。幼児は毎日来ておられますけどね。
つまりはこのような「お婆ちゃんの知恵」的情報は核家族の広がりと同時に昔の様には若いお母さん達に伝達されなくなったのでしょう。

しかしね。これは非常に残念なことなのですよ。本当によく効くのです。赤ちゃんの夜泣きには、適切な刺激量を与えれば限りなく「百発百中」に近い効果が有ります。乳幼児は特に身体の反応が良く、たった一回で効果がはっきり出るのが普通です。(適切な刺激量が難しい事も確かですが・・)
ですから大人になってからは鍼に縁が無いない人でも、赤ちゃん時代だけは(親やお婆ちゃんに連れられて)よく通っていたという人が多かったものなんです。
現在も大阪には「赤ちゃんと小児専門の鍼灸院」が有りますが、昔と違い同様の鍼灸院は今や日本にはほとんど無いでしょう。内臓の未熟な小児こそ薬害の心配が無い鍼灸治療が相応しいんですけどね。
残念です。

※直接はご質問に関係無い事ですが、生後1ヶ月にも満たない赤ん坊にも鍼治療が非常によく効く事実は、「鍼灸」を「暗示療法」「プラシーボ効果」と同様に考えておられる方々に貴重な説得力を持つと考えます。
治療院に連れられてくる夜泣きや疳の虫の赤ちゃんは、治療と云っても「ツボ」に軽く触れるだけの僅か2〜3分の事ですから私に何をされているか全く判っていないはずです。
それでも、その夜はほとんどの赤ちゃんはいつになく泣かずに朝まで眠るのです。

前振りはともかくとして、現実的問題として夜泣き治療の経験豊富な鍼灸師も少ない時代になりました。
特に若い鍼灸師では経験も少なく「百発百中」とは行かないでしょう。小児の治療は夜泣きやカン虫に限らず「刺激量」が非常に難しいのです。
治療方法はたかが「こすったり」「小さくとんとん弾く」程度ですから、慣れない鍼灸師は「こんな刺激で効くのかな?」と自分自身が不安に成ってしまい、どうしてもやりすぎてしまうのです。それで失敗します。つまり余計に赤ちゃんや幼児が泣いたり癇癪を起こしたりする結果に成る事が有ります。

と言う訳で取り敢えずはご自分で試して頂くのが良いと思います。以前にも若いご夫婦にお教えした事がありますが、バッチリ上手く行って大変に喜んでいただきました。方法と刺激部位は下のページに書いています。
最初は全体で二分程度で様子を見てください。

それから「夜泣き」や「疳の虫」がどのくらい「重症」であるかは、取り敢えずは顔を診て判断します。
(もちろんお腹を診ればもっと確かですが、少し専門的知識が要ります。)目頭と目頭の間、鼻の付け根(鼻根)の皮膚に小さな細い青筋(静脈)が透けて見えます。この青筋がはっきり強く浮かんでいる子ほど癇癪症状がきついです。こんな子は顔の中心部分の色が青い反面、口の周りは黄味を帯びています。 

この状態が何年も続くと(親に比して)鼻が低い感じの子に成ります。(口元は逆に飛び出し気味に成る)寝つきが悪いのに目覚めやすい、睡眠時間が乳幼児の割に少ない。食欲にむらが有る。悪食、又は小食。便秘しやすい。或いは下痢しやすい。風邪を引きやすい。等々も付随します。
原因はツボ刺激で直ぐに効くことから逆算して考えると、いわゆる自律神経のバランスが悪く、主に消化器機能が落ち着かない事から端を発した全身の失調状態と思われます。一口で言えば「お腹の調子が悪い」のですね。
人間として命を授かって間もない乳幼児は生命としても原始的で「お腹の状態」さえ整っていればまずは健康です。
大人の様に精神的ストレスが引き金に成って体調を崩しているケースは(虐待でも受けていない限り)本当に稀なはずです。ツボ刺激でお腹の状態が改善されてくると、前記の鼻の付け根の青い静脈が消えて、顔色、特に眉間の色艶が良くなります。この部分の血行が改善され鼻(鼻骨)も徐々に高く育ってきます。

もしも何度か試してもご自分では上手く出来ない時は出来るだけ経験豊富な鍼灸師を探して診てもらってください。言葉で症状を説明できない乳幼児の治療は多くの子供を診察した経験から来る「カン」が刺激量の決定に特に必要だと思うからです。


ツボのブラシマッサージ法のポイントと行う順番
ブラシは手に収まる大きさの動物の毛の「ボディブラシ」がピッタリです。ちなみに赤ちゃんだと「歯ブラシ」でも十分ですよ。軽くリズミカルにサッサッと擦ります。ブラシを強く身体に押しつけてこすらないのがポイントです
赤ちゃんで全体を約3分以内で、年齢が大きく成るにつけて少しづつ長くやって下さい

マッサ−ジを行う順番
お腹のおへその周辺とその前後
便秘気味ならおへその下の所を念入りに
頭の顔から上全体
首の後ろ全体と首の付け根から肩にかけて
背中から腰の辺りまで
両手の肘のぐるり周辺と肘から手首周り、指先まで

両膝の下から足の指先まで。
特に足の指先や足首周辺、膝下外側のラインは密度を濃く
便秘が強い子の場合は、脚の付け根(太もも)周囲も行ってください。

黄色い部分をブラシでマッサージします
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